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【オンライン診療】令和8年度診療報酬改定の概要

関連ワード:算定、指針、改訂、改正、かいてい、カイテイ

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対応者:CLINICS医療機関サポートデスク

令和8年度の診療報酬改定では、オンライン診療や医療DX等に関連する新設・見直しや医療法改正など重要な変更が行われました。

本ページでは、オンライン診療に影響のある事項について、要点を絞ってご案内いたします。

💡詳細確認のお願い

本内容は厚生労働省から発出された資料を参考に概要をまとめたものです。

算定要件や施設基準・各種制度の詳細につきましては、各項目に記載の"厚生労働省の公式資料(リンク)"をご確認ください。

💡診療報酬改定に関わる主な資料


【目次】


1.診療報酬項目の新設・見直し

▼(新設)電子処方箋の活用の推進

  • 概要:オンライン診療において電子処方箋システムを活用し、リアルタイムな薬剤情報の確認・重複投薬チェック等を行った上で発行した場合の評価

  • 算定点数:遠隔電子処方箋活用加算 10点(月1回)

  • 施設基準(届出):要届出

  • 出典:個別改定項目について(Ⅲ-3-1(②) 電子処方箋の活用の推進)

▼(新設)D to P with N(訪問看護連携)のオンライン診療

  • 概要:看護師等が患者宅に訪問して医師と連携するオンライン診療において、診療補助や検査・処置・注射を行う場合の評価

  • 算定点数:

    • [医師側]訪問看護遠隔診療補助料:265点(1日につき・月1回)

    • [ステーション側]訪問看護遠隔診療補助料:2,650円(1日につき・月1回)

    • 看護師等遠隔診療検査実施料:1種類 100点/2種類以上 150点(1日につき)

    • 看護師等遠隔診療処置実施料:1種類 100点/2種類以上 150点(1日につき)

    • 看護師等遠隔診療注射実施料:100点(1日につき)

  • 施設基準(届出):

    • 訪問看護遠隔診療補助料:要届出(医師側・ステーション側ともに)

    • 看護師等遠隔診療検査/処置/注射実施料:厚生局に要確認

  • 出典:個別改定項目について(Ⅲ-3-2(②) D to P with Nのオンライン診療の評価の明確化)

▼(新設)人口の少ない地域での医療連携(医療提供機能連携確保加算)

  • 概要:医師不足地域等で他院への医師派遣やオンライン診療等を積極的に行う基幹病院がオンラインでの医学管理を行った場合の加算

  • 算定点数:医療提供機能連携確保加算 50点(月1回)

  • 施設基準(届出):要届出(直近1年間の医師派遣やオンライン診療の実績要件あり)

  • 出典:個別改定項目について(Ⅱ-1-2(②)人口の少ない地域で医療を提供する機能を連携して確保する評価の新設)

▼(新設)在宅振戦等刺激装置治療指導管理料の遠隔対応

  • 概要:パーキンソン病等に対する脳深部刺激療法(DBS)において、情報通信機器を用いて遠隔でデバイス調整や指導を行った場合の評価

  • 算定点数:在宅振戦等刺激装置治療指導管理料(情報通信機器を用いた場合) 705点

  • 施設基準(届出):届出不要(「情報通信機器を用いた診療」の届出が行われている場合は届出不要と訂正されました)

  • 出典:個別改定項目について(Ⅲ-3-2(⑦)情報通信機器を用いた医学管理等の評価の新設)/令和8年度診療報酬改定関連通知及び官報掲載事項の一部訂正について

▼(新設)プログラム医療機器等指導管理料のオンライン対応

  • 概要:禁煙や高血圧などの治療用アプリ(プログラム医療機器)を用いた指導管理について、オンライン診療時でも算定できることが明確化された

  • 算定点数:プログラム医療機器等指導管理料 78点

  • 施設基準(届出):要届出

  • 出典:個別改定項目について(Ⅲ-3-2(⑦)情報通信機器を用いた医学管理等の評価の新設)

▼(新設)【オンライン療養指導(在宅療養指導料)】

  • 概要:在宅自己注射を行っている患者や退院直後の慢性心不全患者に対し、看護師等がオンラインで2回目以降の療養指導を行った場合の評価

  • 算定点数:在宅療養指導料 ロ(2) 2回目以降(情報通信機器を用いた場合)148点(月1回)

  • 施設基準(届出):厚生局にご確認ください。

  • 出典:個別改定項目について(Ⅲ-3-2(⑧)情報通信機器を用いた療養指導の見直し)

▼(新設)オンライン栄養指導の見直し(外来栄養食事指導料)

  • 概要:定期的な栄養指導の合間に、電話や情報通信機器を用いて短時間で行う管理栄養士の「追加的な指導」への評価

  • 算定点数:

    • 外来栄養食事指導料1(自院の管理栄養士)2回目以降(追加的な指導):50点(月1回)

    • 外来栄養食事指導料2(外部の管理栄養士)2回目以降(追加的な指導):45点(月1回)

  • 施設基準(届出):厚生局に要確認

  • 出典:個別改定項目について(Ⅲ-3-2(⑥)情報通信機器等を用いた外来栄養食事指導料の見直し)

▼(見直し)【物件費高騰を踏まえたオンライン再診料の引き上げ】

  • 概要:近年の物価高騰(光熱費や消耗品費など)に伴う医療機関の負担増に対応するため、対面・オンライン問わず再診料の基本点数を引き上げ

  • 算定点数:再診料(情報通信機器を用いた場合)76点(改定前:75点)

  • 施設基準(届出):既に届出済みの場合は不要

  • 出典:個別改定項目について(Ⅰ-1(①)物件費の高騰を踏まえた対応)

▼(見直し)【遠隔連携診療料の対象拡大(D to P with D)】

  • 概要:主治医と専門医が連携して行う三者間オンライン診療について、従来の「外来」だけでなく「訪問診療」や「入院」の場面にも評価を拡大

  • 算定点数:遠隔連携診療料(外来・訪問・入院いずれも)900点(3ヶ月に1回)

  • 施設基準(届出):要届出(疾患に応じた拠点病院や地域等の要件あり)

  • 出典:個別改定項目について(Ⅲ-3-2(③)遠隔連携診療料の評価の拡大)

▼(新設・見直し)【オンライン通院精神療法の初診への拡大】

  • 概要:これまで再診のみだったオンライン通院精神療法において、適切な実施指針に基づき、初診日に行った場合の評価を新設

  • 算定点数

    • 60分以上の場合(精神保健指定医による場合):566点(初診日に1回限り)

    • 30分以上/60分未満の場合(精神保健指定医による場合):479点(初診日に1回限り)

  • 施設基準・届出:要届出

    • 既に届出済みの場合、再提出の要否は厚生局にご確認ください。

    • 休日や診療時間外の急変時に対応できる体制等、新たな施設基準は満たす必要があります。

  • 出典:個別改定項目について(Ⅲ-5-4(⑱)情報通信機器を用いた精神療法の見直し)


2.情報通信機器を用いた診療に係る施設基準の見直し

今回の診療報酬改定では、「情報通信機器を用いた診療に係る基準」の見直し等も行われ、従来の設備やセキュリティに関する要件に加えて、ウェブサイトへの情報公開や運用ルールが厳格化されました。

施設基準を届け出ている医療機関様は下記をご確認の上、必要に応じてご対応ください。

▼(⚠️対応必須)ウェブサイトへの「チェックリスト」及び「処方制限」の公表

  • 医療機関のホームページ等に、以下2点を掲載することが完全に義務化されました。

    • 医療機関の対応状況を記入した「オンライン診療指針の遵守の確認をするためのチェックリスト」

    • 「情報通信機器を用いた診療の初診において、向精神薬の処方は行わない」旨の明記

💡オンライン診療指針の遵守の確認をするためのチェックリストについて

▼(⚠️対応必須)医療広告ガイドラインの遵守

  • 自院のウェブサイトを作成・更新する際は、「医療広告ガイドライン」および「医療広告規制におけるウェブサイト等の事例解説書」を遵守していることが施設基準の要件となりました。

▼(⚠️対応必須)向精神薬処方時の重複投薬チェック

  • オンライン診療で向精神薬を処方する際は、電子処方箋管理サービスによる重複投薬等チェックの活用が必須となりました。

  • 電子処方箋システムを未導入の場合は、令和10年5月31日までの経過措置として、オンライン資格確認等システム又は医療機関間で電子的に医療情報を共有するネットワークのいずれかを用いて薬剤情報を確認することが代替手段として認められます。

💡届出書類の改訂・提出について

  • 施設基準の見直しに伴い、届出様式(情報通信機器を用いた診療に係る届出書添付書類)が更新されています。

  • 既に当該施設基準を届け出ている医療機関について、届出の再提出等は明確に通知されておりませんが、正確な情報につきましては管轄の厚生局にご確認ください。


3.ガイドライン(指針)の改訂

令和8年4月施行の医療法改正や規制改革、実務上の課題に対応するため、「オンライン診療の適切な実施に関する指針」の一部改訂が行われました。

法律との整合性確保や安全性の向上が主目的であり、基本指針が大きく変わるものではありませんが、実務上の運用ルールが明確化されています。

▼医療法改正に合わせた定義の明確化

  • 法律上でオンライン診療が正式に「診療」と定義されたことに伴い、「オンライン診療実施病院等」など医療法上で定められた概念や用語が指針に反映されました。

  • 「診療前相談」はオンライン診療の前段階で行われるものであり、本指針の対象であることが明確化されました。

▼対面診療への連携体制の具体化(確実な引き継ぎ)

医師が「対面診療への移行が必要」と判断した場合に、患者を確実につなぐためのルールが具体化されました。

  • 患者の所在地に応じた地域の医療機関と、対面診療移行への連携体制をあらかじめ整備しておく必要があります。

  • 直ちに対面受診が必要な場合、医師から受診先の医療機関へ直接連絡し、診療情報を提供して確実につなぐ必要があります。

  • 直ちに対面受診を要さない場合、必要時に診療内容を引き継げるよう、緊急時の相談体制の案内等を患者へ行い、確実につなぐ必要があります。

▼医師・看護師間の連携(診療の補助行為)

訪問先での看護師等による診療の補助行為について、柔軟な対応が可能となりました。

  • 予測の範囲内の行為:「診療計画」または「訪問看護指示書」のいずれかがあれば、あらかじめ予測された範囲内での診療の補助行為が可能です。

  • 予測の範囲外・柔軟な対応:医師の指示の下、診療計画や訪問看護指示書を適時適切に更新することで、検査や処置等の診療の補助行為を行うことができます。

▼「D to P with D(医師・患者・医師間)」適用対象の拡大

専門医を交えた三者間オンライン診療の対象が広がりました。

  • 限定的な例示の削除:従来の「希少性の高い疾患等」という例示が削除されました(地域の事情によって柔軟に判断し、過度に制限しないため)。

  • 対象の追加:診療継続のニーズがあり、オンライン診療の必要性が認められる患者が新たに対象へ追加されました。

▼セキュリティ基準、及び本人確認書類の変更

  • 暗号化基準が現行の「TLS1.2以上」から「TLS1.3以上」へと修正されました。

    • やむを得ず1.2を用いる場合は、十分な暗号強度を確保することが求められます。

  • 確認書類の例示から「健康保険証」が削除され、マイナンバーカード普及に伴う「医療保険者の発行する資格確認書」が追加されました。

診療計画の策定について

  • 初診からオンライン診療を行った後、オンラインでの診療継続またはその見込みがある場合は、可及的速やかに「診療計画」を定めて保存する必要があります。

指針の遵守状況の透明化(チェックリストの公表)

  • 指針を遵守してオンライン診療を実施している旨の公表方法として、医療機関のホームページに「オンライン診療指針の遵守の確認をするためのチェックリスト」を公表する方法が考えられる旨が追記されました。

災害時の特例運用

  • 災害時においては、研修を受講していない医師によるオンライン診療の実施を許容する旨の通知が適時発出される仕組みが明記されました(平時と災害時での運用の切り替えに留意が必要です)。


4.医療法・各種規則の改正

診療報酬改定とは別に、法律(医療法)の改正及び保険外費用の徴収ルールに関する重要な変更が行われました。

▼(⚠️対応必須)都道府県へのオンライン診療の実施状況の報告

医療機関は勤務医がオンライン診療を行う場合、開設届(または開設後の変更届)において、オンライン診療を実施している旨を都道府県等へ届け出ることが義務化されました。

  • 保健所等に提出する「開設届(または変更届)」に、オンライン診療の実施有無に関する項目が追加されています。

  • 基準日(令和8年4月1日)時点で、既にオンライン診療を実施している医療機関については、令和9年3月31日まで届出が不要となる特例(経過措置)が設けられています。

  • なお、届出の再提出とは別に、原則毎年1月1日から3月31日までの間で都道府県が設定する期間において、G-MISを使用して行われる「医療機能情報提供制度における定期報告」の際にオンライン診療を実施している旨を届け出る手段も示されております。

▼「オンライン診療受診施設」の開設を認める旨の改正

  • 郵便局や公民館等の施設に、患者がオンライン診療を受けるための「ブース(場所)」を設置することが法律上認められました。

  • 地域の「オンライン診療受診施設」と連携して診療を行う場合、医療機関側は該当施設が清潔・安全であり、プライバシーやセキュリティ基準に適合しているかを事前に確認の上、不適合と判断した場合はオンライン診療を中止する等の対応が求められます。

  • 地域の「オンライン診療受診施設」と連携して診療を行った場合、診療録等に「患者が当該受診施設にいること」を記録することが望ましいとされています。

▼「オンライン診療基準」を省令として制定

これまで主にガイドライン(指針)として示されていた「最低限守るべき基本ルール」が、省令(オンライン診療基準)として正式に制定されました。

今後は違反時に都道府県からの是正命令の対象となるため、より厳格な運用が求められます。

「療養の給付と直接関係ないサービス等の取扱いについて」の一部改正

  • 療養の給付と直接関係ないサービス等の名目として、「Wi-Fi利用料」や「予約・オンライン診療の受診に係るシステム利用料」など、具体例の新設が行われました。

  • 費用を徴収する場合、「院内掲示(受付や待合室)」および「医療機関ホームページ等への掲載」の双方が原則必須となりました。

💡「予約に基づく診察の患者都合によるキャンセル料」について

2026年05月29日に厚労省より発出された通知にて、療養の給付と直接関係ないサービス等の具体例として示される「キャンセル料」の名目は、以下のように訂正されました。

  • 訂正前:「予約に基づく診察の患者都合によるキャンセル料」

  • 訂正後:「選定療養における予約に基づく診察の患者都合によるキャンセル料」

上記に伴い、「キャンセル料」は以下の条件を満たす医療機関のみ請求が可能と解釈されます。

  1. 選定療養の報告を厚労省に行っており、診察予約の際に選定療養費として「予約料」を徴収している

  2. 「療養の給付と直接関係ないサービス等の取扱いについて」にて示された、費用徴収する場合の条件を満たしている

一方、「予約料」の請求は対面診療のみ認められており、オンライン診療の場合は(1)の条件を満たすことができないため、「キャンセル料」の名目で費用を請求する事はできかねる可能性が高いです。

正確な内容につきましては、管轄の厚生局にも合わせてご確認をお願いいたします。

※「予約料」の要件については、以下資料をご参考ください。

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