集団分析とは
集団分析とは、個人のストレスチェック結果を事業場全体や部署などの集団単位で集計・分析することで、職場のストレス要因と健康リスクを評価する手法です。
これにより、個人のプライバシーを保護しながら組織のストレス状況を客観的に把握できます。
ストレスチェック制度の主要な目的の一つは「検査結果を集団的に分析し、職場環境の改善につなげる」ことであり、集団分析はこの目的を実現するための重要なツールとなっています。
法的位置づけ
集団分析は、現状では法律上必須ではないものの、職場環境の改善につながるため、実施が強く推奨されています。
集団ごとの集計・分析の方法、注意点
回答者が10人以上の集団ごとの集計・分析結果は、個人ごとの結果を特定できないため、労働者の同意を取らなくても、実施者から事業者に提供して差し支えありません。
ただし、回答者が10人を下回る集団は個人が特定されるおそれがあることから、原則として、集計・分析の対象となる労働者全員の同意がない限り、集計・分析結果を事業者に提供してはいけません。
レーダーチャート
点数の計算方法・チャートの構成
集団分析は、素点換算表を用いて算出した個人結果を匿名でまとめて、職場全体や部署ごとの傾向を数値で表しています。
ストレスの原因因子(9尺度)
仕事の負担(量)
仕事の負担(質)
身体的負担度
職場の対人関係
職場環境
仕事のコントロール度
技能の活用度
仕事の適性度
働きがい
ストレスによる心身反応(6尺度)
活気
イライラ感
疲労感
不安感
抑うつ感
身体愁訴
ストレス反応への影響因子(4尺度)
上司からのサポート
同僚からのサポート
家族・友人からのサポート
仕事や生活の満足度
レーダーチャートは、レーダーが小さく中心を向いているほど、ストレス状況は良くないことを示しています。
ストレス判定図
ストレス判定図は、職場や作業グループなどの集団を対象として目に見えない仕事上のストレス要因を評価し、それが労働者の健康にどの程度影響を与えているかを判定するためのものです。
健康リスクの数値と基準
判定図から算出される「健康リスク」は、全国平均を 100 として算出されます。
数値 | 解釈 | 必要なアクション |
90未満 | リスクが低い | 現在の良好な職場環境を維持しましょう。 |
90 〜 110 | 平均的 | 標準的な状態です。特定の項目に偏りがないか確認します。 |
110 〜 120 | 注意が必要 | 負担軽減やサポート体制の強化を検討し始めましょう。 |
120以上 | リスクが高い | 優先的に職場環境の改善(業務調整や面談等)が必要です。 |
健康リスク「120」とは?
全国平均(100)に比べて、休職や体調不良などの健康問題が発生する確率が「1.2倍高い」ことを示唆しています。
① 量-コントロール判定図(仕事の量的負担 × 仕事のコントロール)
仕事の量的負担(横軸): 数値が高いほど、仕事量が多いことを示します
仕事のコントロール(縦軸): 数値が低いほど、仕事のコントロール(自由度・裁量権)がないことを示します
つまり、右下は、仕事の負荷が大きく、これに比べて自由度が低く、ストレスが生じやすい職場であると解釈できます。
② 職場の支援判定図(上司の支援 × 同僚の支援)
上司の支援(横軸): 数値が低いほど、上司の支援が得られていないことを示します
同僚の支援(縦軸): 数値が低いほど、同僚の支援が得られていないことを示します
つまり、左下は、上司、同僚いずれの支援も得られておらず、ストレスが生じやすい職場であると解釈できます。
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