Octoはクラウドコスト最適化に特化したFinOps支援プロダクトです。このガイドは、Octoを初めて利用する方が、アカウント作成から基本的な操作までをスムーズに進めるための手順を説明します。
ステップ1:Octoアカウントの作成
まずはじめに、Octoを利用するためのアカウントを作成します。
1. Octoへのアクセス
Octoの利用開始には、2つの方法があります。
Octoのウェブサイト経由:
こちらのリンクからミーティングを設定時にOctoアカウントの発行リンクを送付させていただきます。ミーティングではお問い合わせ背景や課題感をヒアリングさせていただいうえで、適切なOctoの活用方法について説明させていただきます。
AWS Marketplace経由:
こちらのAWS Marketplaceリンクからもアカウントの作成が可能です。条件を確認したうえで、サブスクリプションを開始します。サブスクリプション開始後に専用リンクからOctoにログインしアクセスできるようになります。
*実際の課金は2週間のトライアル期間後となりますので、ご安心ください。
AWS Marketplace経由(プライベートオファー):
提供されたAWS Marketplaceオファーのリンクにアクセスします。
契約内容(料金、期間、利用規約など)とオファーの詳細を確認します。
内容の確認画面に遷移するので、内容を改めて確認し、契約内容やオファーに関して認識相違ないようであれば、「サブスクライブ」をクリックし利用を開始します。
2. サインアップ
専用のアカウント発行リンクにアクセスすると以下の画面が表示されます(日本語の場合は「Octoアカウントを作成」と表示されます)。
アカウント作成をクリックし、以下の基本情報を入力します。
メールアドレス
会社名
役職やロール
クラウド利用料
画面の指示に従って進み、「Proceed to Octo(利用開始)」をクリックするとアカウント作成は完了です。*GoogleやMicrosoftのアカウントを利用したSSOも対応しています。
補足: 最初に登録されたユーザーが「ルートユーザー」となります。
ステップ2:クラウドサービスのコストデータ連携
Octoのアカウント作成が完了したら、分析対象となるクラウドサービスプロバイダー(CSP)のアカウントをOctoに連携します。これにより、Octoがコストと使用状況のデータを取得できるようになります。
対応クラウド: AWS, Microsoft Azure, Google Cloud
データ反映時間: 連携後、データがOctoのダッシュボードに反映されるまで最大で24時間かかる場合があります(*これは各クラウドベンダーとのコストデータの反映速度やデータ量に依存します)。
権限: アカウント連携は「管理者」権限を持つユーザーのみ実行できます。
以下に、各CSPの連携手順を記載します。ご利用のCSPの項目を展開してご確認ください。
AWSアカウントの連携手順
AWSアカウントの連携手順
登録方法選択: Octoの左メニューにある「・・・」から「アカウント登録」をクリックします。
右上の「新しいアカウントを登録」をクリック
AWSアカウントID(12桁)、アカウント名(任意)を入力し「アカウント登録」をクリック
内容に問題なければ次へをクリックします。
APIアクセスのセットアップ
表示されている手順に従ってセットアップをおこないます。
*このステップでエラーや不明点がある場合には、お手数ですが support@alphaus.cloudまでお問い合わせください。
ペイヤー/マスターアカウントで登録する場合はスタックセットを用いて連携を行います。こちらも表示されている手順に従って設定を進めますが、エラーなどが発生した場合はお問い合わせいただけますと幸いです。
成功すれば「完了」をクリックし、連携完了となります。
Terraformでの連携:
事前準備として、Terraformがインストールされていることが必要です。
AWSアカウントID(12桁)、アカウント名(任意)を入力し「アカウント登録」をクリック
内容に問題なければ次へをクリックします。
Terraformを実行します。
terraform init
terraform plan
terraform apply
デプロイ状況を確認します。AWSコンソールとOctoの「確認」をクリックします。問題なければ「完了」をクリック。
*ペイヤーでスタックセットを未使用の場合は、use_stackset = trueにして再適用します。但し既存の登録解除は不要です。
Azureの連携手順
Azureの連携手順
OctoにMicrosoft Azure CSPアカウントを正常に登録するには、Microsoft Partner CenterとDev CenterでAPIアクセスを有効化し、OctoがERPの価格データや請求データを取得できるようにします。
Partner Centerアクセスの設定
グローバル管理者アカウントでPartnerダッシュボードにサインインします。
Settings → Partner Settings → App Managementに移動します。
Webアプリが未登録の場合は新規作成し、App IDおよびKeyを安全に保管します。
サインアウト後、統合サンドボックスアカウントでも同様の設定を行います。
APIアクセスと認証の有効化
App ID / Client ID、Key、Directory(テナントID)をコピーしメモしておいてください。
Azure Active DirectoryのAPIアクセス権限を設定します。
「サインインしているユーザーとしてディレクトリへアクセス」
「サインインしているユーザーのプロファイルの読み取り」
Partner Center APIの委任された権限をアプリに付与します。
Dev Centerアクセスの設定
AzureのERP価格データを取得するには、Microsoft Dev Centerへのアクセスが必要です。これには、オンボーディング時に作成したアプリケーションユーザーを使用します。
AzureポータルのPartnerアカウントにサインインします。
Azure Active Directory → アプリの登録を開きます。
Octo用に登録したアプリケーションを選択します。
APIのアクセス許可 → アクセス許可の追加 → 組織で使用しているAPIを選択します。
次のAPIを検索し追加します。
Partner Center APIの委任されたアクセス許可を追加します。
アプリケーションの概要ページからApplication IDをコピーします。
次に認証コードを生成します。
以下のURLテンプレートを使用し、<Web_App_Client_ID>と<RedirectURI>をそれぞれの値に置き換えます。以下のURLをシークレットウィンドウで開き、管理者エージェントアカウントでログインし、Acceptをクリックします。
https://login.microsoftonline.com/common/oauth2/authorize?client_id=<Web_App_Client_ID>&response_type=code&redirect_uri=<RedirectURI>
リダイレクト後、URL内のcode=以降と&session_state=の間にあるAuthorization Codeをコピーし、安全に保管してください。
OctoでのAzureアカウント登録
OctoでAzure CSPのペイヤーアカウントを登録するには、以下の3つの項目を入力します。
基本情報
任意のアカウント名を入力し、次へをクリックします。
Partner Center認証情報
Client ID、Application ID、Secret Keyを入力します。
Register Credentialsをクリックして認証情報を検証します。
成功したら、次へをクリックします。
Partner API認証情報
MPN ID、Directory(テナントID)、Application IDを確認します。
Secret Keyを入力します。
Register Credentialsをクリックすると新しいタブで認証画面が開きます。
サインインしてAuthorization Codeを取得します。
Authorization Codeを入力します。
上記の入力が完了しましたら、設定完了です。お疲れ様でした!
次のステップはコストグループの作成です。コストグループの作成が完了したら様々な粒度でコストを分析できるようになりますので、ぜひお試しください。