アクセス方法: ダッシュボード画面でウィジェットをクリックすると、損益分岐点分析の詳細画面が開きます。
前提条件: 損益分岐点分析を正確に行うには、費用科目の変動費・固定費の設定が必要です。未設定の科目がある場合は、詳細画面上部に警告が表示されます。
1. 画面構成
損益分岐点分析は、ダッシュボード上のウィジェットと、クリックで開く詳細画面の2つで構成されます。
(1) ダッシュボードウィジェット
損益分岐点チャートをコンパクトに表示します。チャートには以下の要素が含まれます。
要素 | 説明 |
売上高ライン(黄色の破線) | 売上高の推移を示す直線 |
変動費ライン(グレーの破線) | 変動費の推移を示す直線 |
固定費エリア(薄い黄色の塗りつぶし) | 固定費の水準を示すエリア |
損益分岐点マーカー(赤色) | 売上高と総費用が一致する点。ラベルに金額を表示 |
現在の売上高マーカー(青色) | 現在の売上高の位置。ラベルに金額を表示 |
現在の営業利益マーカー(緑色) | 売上高ラインと変動費ラインの差額。ラベルに金額を表示 |
ウィジェット右上のメニューから「編集」を選択すると、ウィジェットの設定を変更できます。
(2) 詳細画面(損益分岐点分析)
ウィジェットをクリックすると表示される詳細画面です。以下のエリアで構成されます。
エリア | 説明 |
ツールバー | 分析期間の切り替えと対象部門の絞り込み |
KPIカード(4枚) | 損益分岐点・限界利益・限界利益率・安全余裕率の主要指標 |
損益分岐点チャート | 売上高・費用の関係を可視化するチャート |
シミュレーションパネル | 売上高・固定費・限界利益率を調整して試算するスライダー |
損益構造テーブル | 前期・今期の損益構造を比較するテーブル |
2. ツールバーの操作
(1) 分析期間を切り替える
「分析期間」 で集計対象の期間を選択します。
選択肢 | 集計範囲 |
今月 | 当月1ヶ月間のデータ |
今期累計 | 当期の会計年度開始月から当月までの累計データ |
過去12ヶ月 | 直近12ヶ月間の累計データ |
(2) 絞り込み軸を選択し、対象内訳で絞り込む
絞り込み軸で絞り込みたい軸を選択し、各内訳のドロップダウンで、特定の内訳のデータに絞り込んで表示できます。
連携サービスによって絞り込み可能な軸が異なります。
freee 連携:部門、取引先、品目
マネーフォワード連携:部門、取引先
未選択の場合は全社データが表示されます
この絞り込みは詳細画面内でのみ有効で、ウィジェットの設定には保存されません
3. KPIカード
詳細画面の上部に4つのKPIカードが表示されます。
カード | 表示内容 | 補足情報 |
損益分岐点 | 損益分岐点売上高の金額 | 月次平均の金額(今期累計・過去12ヶ月選択時) |
限界利益 | 限界利益の金額と前期比の増減率 | 「売上高: {金額} − 変動費: {金額}」の内訳 |
限界利益率 | 限界利益率のパーセンテージと前期比の増減ポイント | 前期の限界利益率 |
安全余裕率 | 安全余裕率のパーセンテージと評価バッジ | 余裕額の金額 |
(1) 各指標の意味
指標 | 計算式 | 説明 |
損益分岐点売上高 | 固定費 ÷ 限界利益率 | 売上がこの金額を超えると黒字になる分岐点 |
限界利益 | 売上高 − 変動費 | 固定費を回収するための原資となる利益額 |
限界利益率 | 限界利益 ÷ 売上高 × 100 | 売上高に対する限界利益の割合。高いほど固定費を回収しやすい |
安全余裕率 | (売上高 − 損益分岐点売上高) ÷ 売上高 × 100 | 現在の売上高が損益分岐点をどれだけ上回っているかの割合 |
(2) 安全余裕率の評価バッジ
安全余裕率には、以下の基準で評価バッジが表示されます。
バッジ | 条件 |
良好(緑) | 安全余裕率が20%以上 |
注意(オレンジ) | 安全余裕率が10%以上20%未満 |
危険(赤) | 安全余裕率が10%未満(損益分岐点を下回る場合はマイナスとなり、この区分になります) |
4. 損益分岐点チャート
売上高と費用の関係をチャートで可視化します。横軸が売上高、縦軸が費用・収益を示します。
チャート要素 | 説明 |
売上高ライン | 売上高の推移を示す黄色の破線 |
変動費ライン | 固定費+変動費の合計(総費用)を示すグレーの破線 |
固定費エリア | 固定費の水準を示す薄い黄色のエリア |
損益分岐点(赤いマーカー) | 売上高ラインと総費用ラインが交差する点 |
現在の売上高(青いマーカー) | 現在の売上高の位置 |
現在の営業利益(緑のマーカー) | 売上高と総費用の差額(営業利益)を表示 |
チャート左上のダウンロードアイコンから、チャートを画像として保存できます。
5. シミュレーション
チャートの右側にあるシミュレーションパネルで、売上高・固定費・限界利益率を調整して損益への影響を試算できます。
(1) パラメータの調整
3つのスライダーで各パラメータを実績値に対するパーセンテージ(50%〜200%)で調整します。
スライダー | 説明 |
売上高 | 売上高を調整。現在の金額とシミュレーション後の金額が表示されます |
固定費 | 固定費を調整。現在の金額とシミュレーション後の金額が表示されます |
限界利益率 | 限界利益率を調整。現在のパーセンテージとシミュレーション後のパーセンテージが表示されます |
スライダーを動かすと、チャートにシミュレーション結果がリアルタイムに反映され、チャートタイトルの横に「シミュレーション中」のタグが表示されます。
「実績に戻す」ボタンで、すべてのスライダーを実績値にリセットできます。
(2) 目標営業利益からの逆算
3つのパラメータ(売上高・固定費・限界利益率)のうち2つを固定すると、残り1つを目標営業利益から逆算できます。
パラメータの固定・解除は、各スライダーの左にある「固定する」/「固定解除」ボタンで切り替えます。
固定するパラメータ | 逆算されるパラメータ | 計算式 |
固定費・限界利益率 | 売上高 | (目標営業利益 + 固定費) ÷ 限界利益率 |
売上高・限界利益率 | 固定費 | 売上高 × 限界利益率 − 目標営業利益 |
売上高・固定費 | 限界利益率 | (目標営業利益 + 固定費) ÷ 売上高 × 100 |
Tips: 「売上目標を達成するために固定費をどこまで抑えるべきか」「目標利益を達成するために必要な売上高はいくらか」といった経営判断のシミュレーションに活用できます。
6. 損益構造テーブル
詳細画面の下部に、前期・今期の損益構造を比較するテーブルが表示されます。
カラム | 説明 |
項目 | 損益項目の名前(展開可能な階層構造) |
前期 | 前期同期間の金額 |
今期 | 今期の金額 |
増減額 | 今期 − 前期の差額 |
増減率 | 増減額 ÷ 前期 × 100 のパーセンテージ |
テーブルの行は以下の構成です。
行 | 内訳(展開可能) |
売上高 | — |
変動費 | 変動費(売上原価)、変動費(販管費) |
限界利益 | — |
限界利益率 | — |
固定費 | 固定費(売上原価)、固定費(販管費) |
未分類費用 | 未分類(売上原価)、未分類(販管費) |
営業利益 | — |
損益分岐点売上高 | — |
安全余裕率 | — |
7. ウィジェットの追加・編集
(1) ウィジェットを追加する
ダッシュボードのウィジェット追加画面で、損益分岐点ウィジェットを選択して以下を設定します。
フィールド | 説明 | 必須 |
タイトル | ウィジェットの表示名 | はい |
分析期間 | 今月・今期累計・過去12ヶ月から選択 | はい |
内訳 | 差分を部門・取引先・品目などの軸で分解して表示します。「なし」を選ぶと内訳なしで表示します。軸を選ぶと、その軸の絞り込みフィールド(対象部門・対象取引先・対象品目)が表示されます | いいえ |
対象部門 / 対象取引先 / 対象品目 | 内訳で選んだ軸に応じて表示されます。特定の部門・取引先・品目に絞り込みます。複数選択が可能です。 | いいえ |
メモ | ウィジェットに関するメモ | いいえ |
「タイトル」が未入力の場合は「タイトルは必須です」というエラーが表示されます。
「追加」ボタンでウィジェットが作成されます。
成功時: 「ウィジェットを作成しました」と通知が表示されます
失敗時: 「ウィジェットを作成できませんでした」と通知が表示されます
(2) ウィジェットを編集する
ウィジェット右上のメニューから「編集」を選択すると、「ウィジェットの設定」画面が表示されます。タイトル・分析期間・対象部門・メモに加え、「ダッシュボード」(配置先ダッシュボードの変更)を設定できます。
「更新」ボタンで変更が保存されます。
成功時: 「ウィジェットを更新しました」と通知が表示されます
失敗時: 「ウィジェットを更新できませんでした」と通知が表示されます
Tips: 編集メニューは、会社の編集権限を持つユーザーのみ利用できます。閲覧専用ゲストには表示されません。
8. 変動費・固定費の設定
損益分岐点分析を正確に行うには、費用科目ごとに変動費か固定費かを設定する必要があります。
(1) 設定画面を開く
詳細画面のヘッダーにある「変動費・固定費設定を編集」ボタンをクリックすると、変動費・固定費マスター設定画面に遷移します。
(2) 未分類科目がある場合
変動費にも固定費にも設定されていない科目がある場合、詳細画面の上部に以下の警告が表示されます。
「{N} 件の科目の変動・固定費設定が完了されていません。」
「設定する」ボタンをクリックすると、変動費・固定費マスター設定画面に遷移します。
(3) 未分類費用の計算上の扱い
未分類費用は、損益分岐点の計算において固定費に含めて計算されます。損益構造テーブルでは独立した行として表示されますが、損益分岐点売上高の計算時には固定費の一部として扱われます。
FAQ
損益分岐点売上高が表示されない場合はどうすればよいですか?
限界利益率が0%以下の場合、損益分岐点売上高は計算できないため表示されません。変動費が売上高を上回っていないか、変動費・固定費の設定が正しいかを確認してください。
シミュレーションの結果は保存されますか?
いいえ、シミュレーションの結果は保存されません。詳細画面を閉じるとリセットされます。パラメータの調整範囲は実績値の50%〜200%です。
内訳で選べる軸が画面によって違うのはなぜですか?
内訳で選べる軸は、連携している会計ソフトによって変わります。部門・取引先はfreee・マネーフォワードのどちらでも、品目はfreee連携時のみ、補助科目はマネーフォワード連携時のみ利用できます。また補助科目は、ウィジェットの作成・編集画面では選択できず、ドリルダウン画面でのみ利用できます。
内訳で対象(部門・取引先・品目)を選ばないとどうなりますか?
動作は画面によって異なります。
ウィジェットの作成・編集画面: 内訳の軸だけを選んで対象を1つも選ばなかった場合、その絞り込みは保存されず、内訳「なし」(分解なし)のウィジェットとして作成・更新されます。特定の軸で分解した状態を保存したい場合は、対象を1つ以上選択してください。
ドリルダウン画面: 絞り込み対象を選ばない場合は、その軸の合計上位5件+その他が自動的に表示されます。補助科目の場合は、全補助科目と「未選択」が表示されます。
ドリルダウン画面で内訳や対象を変更した場合、ウィジェットの設定に反映されますか?
いいえ、ドリルダウン画面での操作パネルの変更は一時的なもので、ウィジェット本体の設定には反映されません。ウィジェットの設定を恒久的に変更する場合は、編集画面から行ってください。
「今期累計」を選択したときにエラーが表示されます。
「会計年度が見つかりませんでした」というエラーが表示される場合は、会社設定で会計年度が正しく設定されているか確認してください。
前期比はどの期間と比較していますか?
前期比は、選択中の分析期間と同じ範囲を1年前にずらした期間のデータと比較しています。例えば「今期累計」を選択している場合、前期の同じ期間の累計データとの比較になります。
