1. はじめに
VISUALIZE のダッシュボードでは「分析軸」を切り替えて、同じ指標をさまざまな観点で比較できます。本記事では「どの項目を分析軸として設定できるのか」「なぜ単一選択肢型に限定されるのか」を、仕組み・設計上の理由とあわせて解説します。
2. 分析軸とは
データを集計・分析するための切り口です。
例:ユーザー、ユーザーグループ、商品、業種、リードソース など。
3. 利用可能な分析軸の種類
区分 | 説明 |
ユーザー軸(デフォルト、単一選択肢項目) | 標準搭載 |
その他の軸(商品別・業種別など) | 事前に「軸グループ」を作成して利用 |
4. 分析軸に設定できる項目の条件
VISUALIZEで分析軸として利用するには、「1レコードにつき1つの分類(値)に対応していること」が必要です。
そのため、SFA 上であらかじめ定義された「単一選択肢型」の項目、または軸グループで明確な値の定義が行われた項目のみが対象となります。
項目型 | 分析軸として使用可否 | 主な理由 |
単一選択肢(業種、リードソースなど) | ○ | 値が1対1で定まり、集計キーが一意になるため |
チェックボックス、複数選択リスト | × | 複数の値を持ち、どの値に属するか曖昧なため |
テキスト型(自由入力) | △(軸グループで定義した場合) | 表記ゆれ・自由記述があるためそのままでは不可だが、定義すれば使用可能 |
4-1 なぜ単一選択肢だけなのか
グラフで正しくデータを集計するには、「1つのレコードに対して、1つの分類(=分析軸の値)が決まっている」必要があります。
たとえば:
商談Aは「製造業」という1つの業種
商談Bは「サービス業」という1つの業種
このように、1件ごとに「どのグループに入るか」が明確であれば、「業種別に件数をカウント」「業種ごとの金額を合計」といった処理が正しく行えます。
一方で、次のような場合はどうでしょう?
商談Cは「製造業」「小売業」の2つの業種が選択されている
このように1レコードが複数の値に属していると、どちらの業種にカウントすべきかが曖昧になります。
1件を2つにカウントしてよいのか?
金額をどう分配すべきか?
達成率はどう扱うのか?
こうしたケースでは、集計が確かなものでなくなるので、最初から「1レコード:1値」が保証された項目に限定しています。
さらに、自由入力(テキスト型)や選択肢が未定義な項目をそのまま使うと:
表記ゆれや誤字により分類が乱れる
といった問題が起きやすくなります。
ただし、テキスト型の項目も「軸グループ機能」で分類を定義すれば、分析軸として使用可能です。
つまり、「最初から明確な分類を持っている項目」または「事前に分類を設計できる項目」に絞ることで、分析軸として表示することが可能です・
5. 目標設定と分析軸の関係
目標設定を行うには、「軸グループ」を通じて単一選択肢型の構造に準じた項目を取り込む必要があります。
SFA 項目を軸グループを経由せずに分析軸に追加した場合は、表示のみ(目標設定不可)となります。です
6. まとめ
分析軸として直接利用できるのは、「1レコード:1値」がとなっている単一選択肢型の項目です。
ただし、チェックボックス型やテキスト型などの項目でも、軸グループ機能で分類を明確に定義すれば、分析軸として使用可能です。